ステイシーST-IIをシェルター化!スタンディングテープ+インナーテントの応用カスタム術を解説

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オガワ、ステイシーST-IIを所有している方は『シェルター化』という文字を目にしたこともあるのではないでしょうか?

『シェルター化』には『スタンディングテープ』が必要で、純正からも別売り販売されていることから、良さそうだとは思うけど、情報が少なくて使い方やメリット・デメリットがよくわからない!となっていませんか?

この記事ではステイシーST-IIを所有している僕が、シェルター化の設営の仕方やメリットデメリット、インナーテントのカスタムまで幅広くご紹介します。

すけさん

ファルダも同じスタンディングテープが使用できます!

シェルター化のメリット
  • 「広くて開放的なリビング空間」が作れる
  • 雨天の設営撤収時、インナーテントが濡れない
  • コットが使える|ハイコットにも対応
  • 冬キャンプではストーブを使用可能
  • 幕内への出入りに靴を脱がなくていい
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すけさん
現役ソロキャンパー
  • 日本キャンプ協会公認インストラクター
  • JBS認定ブッシュクラフトアドバイザー
  • ソロキャンプ歴15年以上
  • モットーは来た時よりも美しく!
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目次

シェルター化とは?|フライシートのみで設営するスタイル

「シェルター化」とは、ステイシーST-IIのインナーテント(寝室)を外して、フライシート(外幕)だけで使用するカスタム方法のことです。要するにテントというより屋根付きの広いタープのようにして使うスタイルです。

初心者には少しハードルが高く感じるかもしれませんが、一度やってみると設営自体はとても簡単で、想像以上に快適な空間が手に入ります。

シェルター化に必要なもの|スタンディングテープが必須

シェルター化を行うには、「スタンディングテープ」が必須アイテムです。純正ステイシーはインナーテントにポールを差し込むハトメが一体化されており、インナーが無いとポールを差し込むことができません。

スタンディングテープは各所にハトメが設置されており、インナーなしでも、スタンディングテープだけでフライシートを設営できます。

すけさん

スタンディングテープはメルカリなどでも販売されています

加えてあると便利なのが以下のアイテム。

  • グランドシート:地面の湿気・汚れ防止に。
  • コットやマット:就寝時の底冷え対策に必須。

荷物を軽くしたい人は、グランドシートの上にマットを敷くだけでも寝床が作れます。地面からの冷気や虫対策したい方はコットを使用することをおすすめします。

シェルター化の設営パターン

シェルター化は大きく分けて3種類の設営パターンがあります。順番にご紹介します。

設営パターン
  • フライシートのみで使う
  • 純正のインナーテントを設置して使う
  • 社外品のインナーテント使用、カンガルースタイルで使う

フライシートのみで使う

まさに『シェルター』としての利用法です。タープのように使えて中は広々空間、手持ちのギアを自由にレイアウトして楽しむことができます。

こんな人におすすめ
  • 幕内を広々使いたい
  • 自分好みに幕内レイアウトしたい
  • 快適に雨キャンプしたい
  • 荷物を少しでも減らしたい
  • デュオキャンプでの就寝スペースにしたい
  • 冬にストーブを使いたい
すけさん

人によっては後室のファスナーをダブルに改造して、冬に薪ストーブを使う強者もおられますね

タープのような感じに使えつつ、下まで覆われておりフルクローズも可能なこの形。雨が降っていても絶対的な安心感があります

純正のインナーテントを設置して使う

バイクでの旅キャンプに使われる方や、雨の日でもキャンプする方におすすめの使い方。山間部は急な天候の変化もありますので、設営撤収時インナーが濡れないメリットは大きいですね!

すけさん

先にフライを設営してからインナー取付が可能、外す時もインナーだけ先に外せます

こんな人におすすめ
  • 地面むき出しに抵抗があり、インナーテントは使いたい
  • 純正ステイシーのインナーや前室の広さに満足している
  • 雨天時の設営、撤収時にインナーテントを濡らしたく無い

カンガルースタイルで使う

ソロキャンプメインでインナーテントは使いたい、でも純正インナーは『ちょっと広すぎるんだよな〜』という方はコンパクトなインナーテントを中に入れるとより前室が広々使えておすすめ!

記事内ではテンマクデザインの『モノポールメッシュインナーテント』を使っています。インナーの幅がコンパクトになる分、前室が約70cmほど広くなります。

テーブル、チェアを配置するとこんな感じ

こんな人におすすめ
  • インナーテントはもう少し狭くてもいいから前室を広くしたい!
  • 雨の日はコット泊、夏はメッシュインナーなど柔軟にスタイルを変更したい
  • 人と被らない設営がしたい
すけさん

ソロならインナーの広さも十分。ポールが少し幕と干渉しますが、気にならない程度です

前室を広くしたいだけなら純正からも『ステイシーインナー 1人用』という商品が販売しており、インナーテントをコンパクトにする代わりに前室を広くすることが可能、ただ販売が安定していないのと少々高価です(確認時:18,700円)

純正:ステイシーインナー 1人用

ogawa

シェルター化によるメリット

ステイシーST-IIのシェルター化には、空間の有効活用、設営・撤収のしやすさ、雨天時の快適性、タープ不要の多用途性など、実用的なメリットが多数あります。

シェルター化のメリット
  • 「広くて開放的なリビング空間」が作れる
  • 雨天の設営撤収時、インナーテントが濡れない
  • コットが使える|ハイコットにも対応
  • 冬キャンプではストーブを使用可能
  • 幕内への出入りに靴を脱がなくていい

「広くて開放的なリビング空間」が作れる

まず最大の利点は、インナーテントを外すことで床面積がそのまま使えること。本来寝室として使っていたスペースが、ダイニングや荷物置き、くつろぎスペースに早変わりします。

ソロやデュオキャンプであれば、チェアやテーブルを中に置いて快適に過ごすことも可能。特に雨の日のキャンプではこのシェルター化が本領を発揮。風雨をしっかり防ぎながら、タープでは得られない地面まで囲われた安心感と断熱性を両立できます

雨天の設営撤収時、インナーテントが濡れない

純正のインナーテントを使う場合、雨天の設営撤収時にシェルター化のメリットを享受することができます。僕は以前、北海道を1週間かけてバイクでキャンプ旅をしましたが、荷物を減らしたいバイカーにとって、タープが不要になるこの仕様は本当に助かります。

雨天の設営時
先にフライシートを設営してから、インナーを設置できるので、インナーテントが濡れない。
雨天の撤収時
フライシートがある状態でインナーを取り外せるので、インナーテントが濡れない。
すけさん

タープのように『雨避け』として使えるメリットは大きいです

コットが使える|ハイコットにも対応

フライシートのみの設営では床が地面になるため、コットを使えば快適に眠ることができます。さらに雨天時でもインナーテントが汚れず清潔です。

インナーテントの中にハイコットを入れることはできませんが、フライシートのみのシェルター化なら問題なく入ってしまいます。

インナーが無い分天井までも高くなり、開放的に寝ることが可能に。ワイドタイプのコットでも十分収めることができるため、大柄な方でも安心です。

WAQ 2WAY WIDE COT

冬キャンプではストーブを使用可能

安全面から積極的には推奨できませんが、ストーブを使うことも可能です。シェルター化しなくても前室に置くことはできるのですが、広い前室とはいえスペースは圧迫、ギア多めの人には窮屈になることも。

シェルター化すると奥にコット、チェアやテーブルを配置しても十分なスペースがあるため、周囲の幕との干渉を気にせずストーブを設置することができます。

幕内でのストーブの使用はメーカー推奨ではありません。自己責任の元、換気の徹底や必ず一酸化炭素警報器を設置する、深酒はしないなど注意する必要があります。

幕内への出入りに靴を脱がなくていい

地味に嬉しいポイントとして、シェルター化すると幕内への出入りにわざわざ靴を脱ぐ必要は当然ありません。コットで寝る時以外は履いたままで出入り可能です。

靴の脱ぎ履きって、意外と面倒に感じませんか?脱ぎやすいサンダルとかを持って行って現地に着いたら履き替えてもいいのですが、荷物が増えるのと虫刺されの心配も出てきます。

すけさん

僕は普段ビーンブーツを愛用するので、結構脱ぐのが面倒なんです

前室からでも後室からでもインナーに入る時って、フライを開ける→中に入る→フライを閉める→インナーを開ける→インナーに腰掛ける→靴を脱ぐ→インナーを閉める、っていうのをやっています。

天気がよくてプライバシーが保てそうなら、フライは開けっぱなしでもOKなのですが、特に雨の日に幕内への出入りの楽さを実感できます。

シェルター化によるデメリット|虫や地面からの冷気には注意

シェルター化にも注意点があります。最大のデメリットは「寝る場所に地面がそのまま出る」こと。

シェルター化のデメリット
  • 床がないため、地面の冷えや湿気がダイレクトに伝わってくる
  • 虫や砂埃の侵入リスクも高まる
  • プライバシーが確保しにくい

床がないため、地面からの冷気や湿気がダイレクトに伝わってきます。これに対しては、コットを使用することで対策は可能です。

また、虫や砂埃の侵入リスクも高まるので、春〜夏の虫が多い季節は工夫が必要。メッシュパネルがないため、寝具や荷物の管理にもひと工夫が必要です。

すけさん

虫が多い時期は小型のメッシュインナーを入れて、カンガルー化してもいいですよ

さらに、荷物が丸見えになってしまうため、盗難やプライバシー面にも注意が必要です。人がいる方向には前室を部分的にクローズするなどして、目隠し対策をしておきたいところです。

シェルター化手順|簡単なので初心者でも可能

実際の手順はシンプルです。スタンディングテープを最初に仮でペグダウンし、ポールを設営、フライシートをかけて各部テンションの調整をして完了。以下に手順を示します。

STEP
本体インナーテントに付いているスタンディングテープ(前室用)を外す

本体インナーテントに付属している前室用スタンディングテープを取り外し、再利用します。

STEP
スタンディングテープ(前室用)を取り付け

取り外した前室用スタンディングテープをスタンディングテープに取り付けます。箇所は写真参照(水色丸)。商品によっては接続部が色分けされていて、わかりやすくなっているものもあります。(僕のやつはテープがグレーに色分けされています)

STEP
スタンディングテープを7箇所ペグダウン

バックルが上を向くようにペグダウンします。

STEP
全てのポールをハトメに差し込む

純正品と同じ手順でポールを差し込みます。

骨組み完成

STEP
固定用バンドで交差部を縛る

商品によっては、固定用バンドが付属していない場合もあります。その際は100均などであらかじめ購入しておきます。

STEP
フライシートを被せ、外側のバックルに接続

『ogawa』のロゴが正面からみて右側にきますので、参考にしながら被せていきます。フライシートは外側のバックルに接続します。(※商品によって仕様が異なる場合があります)

STEP
ポールにベルクロを留める
STEP
全てのベルトをしっかり引っ張る
STEP
ガイロープで全体をしっかり固定して完成

この後インナーテントを設置する場合は、スタンディングテープ内側のバックルにインナーテントのバックルを差し込み(商品によって異なります)ポールにフックを取り付けて完成です。

すけさん

純正別売りスタンディングテープは『純正インナーテント』と『純正別売りスタンディングテープ』のハトメを重ねてそこにポールを差し込みます

シェルター化の広さは?|ソロだと贅沢空間、デュオでも可能

ステイシーST-IIをシェルター化すると、インナーテントを取り外した分、フライシートの下全体が開放された大きな空間として使えます。

有効な内部サイズ(シェルター時)

ogawa online shop
  • 長さ:約300cm(最も広い部分)
  • 幅:約230cm(最も広い部分)
  • 高さ:前室側が約130cm、後方はやや低め

どれくらいの人数・道具が入る?

参考にメインのギア(コット、チェア、テーブル)を幕内に配置しましたので室内サイズの参考になさってくださいね。デュオで使うことも可能ですが、できればステイシーはソロで広々空間で使うのが理想かと思います。

使用ギア
  • Helinox チェアツー
  • WAQ 2WAY フォールディングコット
  • UNIFLAME 焚き火テーブル

ソロキャンプなら超快適な広さ

コット、テーブル、チェアを中に配置しても余裕があります。荷物もまとめて中に入れても十分すぎるスペースがあり、『全天候型のリビング空間』として使えます。

すけさん

この位置でヘリノックス チェアツーに座っても、頭が天井に当たることはありません(身長175cm)

コットをサイドに配置

デュオキャンプなら

向かい合わせにチェア、真ん中にテーブルを配置してみました。フルクローズ状態でも、頭や足が天井やテーブルに当たることはありません。

ワイドコットとノーマルコットを並べて配置してみました。黒のベルトが前室との境なので、ぴったり詰めてインナースペースにちょうど収まる感じですね。

シェルター化の口コミ

ステイシーのシェルター化に関する口コミを探しました。良い口コミも悪い口コミも探しましたが、悪い口コミは少なかったです。

すけさん

純正品は確かに金額の部分がネックにはなりますね

番外編|お座敷ブッシュクラフト風スタイル

僕はタープ泊や、軍幕を使った無骨なスタイルが好みなのですが、洗練されたデザインのステイシーを、無骨スタイルで楽しめないかと思い、レイアウトを工夫してみました。

スタンディングテープを使ってシェルター化。インナーには、テンマクデザインのモノポールメッシュインナーを使用しました。

トナカイファーだけ敷いたお座敷スタイルで、forestheroesの『the卓』、『柄の敷物』、トライポットや木で作ったランタンハンガーなどを配置してみました。

すけさん

寝室スペースは狭くていいので、前室を広くするため『テンマクデザイン、モノポールメッシュインナー』を使いました

普段野営をよく楽しんでいますが、ステイシーは本当によくできたテントだと思います。タープがなくても快適に過ごせるので、初心者から上級者まで安心して使える、おすすめのテントです。

まとめ|スタンディングテープでさらにステイシーを使いやすく!

スタンディングテープを使えばステイシーST-II、ファルダの使い方の幅が広がることは間違いありません。本記事では、シェルター化のメリット・デメリットに加え、テンマクデザインのインナーを使った前室スペースの拡張方法もご紹介しました。

シェルター化のメリット
  • 「広くて開放的なリビング空間」が作れる
  • 雨天の設営撤収時、インナーテントが濡れない
  • コットが使える|ハイコットにも対応
  • 冬キャンプではストーブを使用可能
  • 幕内への出入りに靴を脱がなくていい

シェルター化によって広々とした室内空間を作れたり、インナーテントを併用することで雨の日でも濡れずに設営・撤収できます。

すけさん

お気に入りのギアで幕内をレイアウトして、雨の日はおこもりキャンプを楽しむのもいいですね!

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すけさん
・ソロキャンプ歴15年
・日本キャンプ協会公認インストラクター
・JBS認定ブッシュクラフトアドバイザー
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