焚き火の楽しさを体験したいけれど、はじめ方がわからないと悩む人は多いです。この記事では、初心者でも簡単に焚き火をはじめるためのステップをわかりやすく紹介します。焚き火は、自然の中で特別な時間と癒しを与えてくれる素晴らしい体験です。
記事を読み終える頃には、焚き火をはじめるための準備や火の起こし方、後片付けまでを理解し、実践できるようになります。正しい知識と方法を身につけ、安全に焚き火を楽しみましょう。

現役ソロキャンパー
- 日本キャンプ協会公認インストラクター
- JBS認定ブッシュクラフトアドバイザー
- ソロキャンプ歴15年以上
- モットーは来た時よりも美しく!
焚き火の準備

焚き火の準備をするときには、快適かつ安全に楽しむためにいくつかのステップが必要です。道具の準備や適切な場所の選び方、法律や規則の確認方法について解説します。
必要な道具を準備する
焚き火を楽しむためには、事前の準備が欠かせません。焚き火は主に、焚き火台またはキャンプ場で許可されている場合、直火で行います。薪や枝、廃材などの焚き火の材料を集め、新聞紙やキャンプ用火起こし、マッチやライターといった着火剤や道具の準備が必要です。火ばさみやトングを使うと、安全に火を扱えます。

焚き火台を使う際に必要な道具を紹介します
焚き火をするのに必須の道具8選
- 薪
- 焚き火台
- 難燃シート(焚き火台の下に敷く)
- マッチやライター
- 着火剤(文化焚き付けなど)
- トング
- 革手袋
- ナイフやナタ、斧(薪を細く割るため)


あったほうが良い道具4選
- 火吹き棒
- 薪割り台
- リフレクター(冬キャンプや風がやや強い時に)
- 消火用バケツ
火災を防ぐために消火用の水や砂、小型の消火スプレーの準備をしておくと安心です。リフレクターがあれば、火の粉の飛び散りも防げます。やけどや怪我を避けるためには、手袋や応急処置キットの準備も必要です。後片付けに使用するゴミ袋などを持参し、キャンプ場の環境を守る心がけも忘れてはなりません。
焚き火に適した場所を選ぶ
焚き火を楽しむときには、安全で適切な場所を選ぶことが大切です。焚き火に適した場所選びのポイントは以下のとおりです。
- 平たんで安定した地面を選ぶ
- 燃え移りやすいものがない開けた場所を確保する
- テントなどから離れた場所を選ぶ
- 風下近くに他の方のテントや燃え移るものがないか確認する
- 焚き火禁止区域や私有地は避ける
- 自然保護区域では許可を得るか規制を確認する
- 消火用の水を用意できる水源がある場所を選ぶ



飛散した火の粉で、他の方のテントに穴を空けてトラブルになるケースも。周囲の確認は十分に!
適切な場所選びで、安全な環境で焚き火を満喫できます。
焚き火をするときの法律や規則を確認する
焚き火をするときは、安全に楽しく過ごすために法律や規則を守りましょう。地域によっては、消防法や特定の条例により厳しく制限されている場所もあります。許可されている場所や時間帯、燃やして良いものについての規制を事前に確認しておくことが大切です。
場合によっては許可を得る手続きが必要になることもあります。自然保護区域では環境保護法による厳しい規制があるので注意が必要です。キャンプ場や公園など公共の場では、ルールやマナーを守りましょう。焚き火を楽しむと同時に自然環境を保護し、他の利用者とのトラブルを防ぐ行動が大切です。
焚き火のやり方


焚き火を安全に楽しむためには、正しい手順と知識が必要です。焚き火のやり方の手順を詳しく紹介します。
- 焚き火台を設置する
- 小割りを準備し、薪と着火剤を正しく配置する
- 着火する
- 火の調整をする
焚き火台を設置する
焚き火台を設置するときは、安全のために、平らで燃えやすい物がない場所を選びましょう。火の熱から地面を保護するためにも、焚き火台の下には燃えにくい素材のシート(焚き火シート)を敷くと良いです。


焚き火台が安定しているかの確認も重要です。安定感があると、倒れたりずれたりしにくく、火事の心配も減ります。焚き火は、キャンプ場などの決められた場所で行うことが可能です。焚き火のやり方の手順に注意を払えば、快適で安全に焚き火を楽しめます。
小割りを準備し、薪と着火剤を正しく配置する
焚き火の炎が起こせるかは、きちんと小割りが準備できているかと、薪と着火剤の配置しだいです。火が付きやすく、よく燃えるようにするコツは、着火剤を薪の下に置くことです。火が付きやすい細い薪から火種を育て、徐々に大きな薪に移していきます。
キャンプ場やホームセンターで販売している薪には、着火剤を使ってもそのままでは火がつきません。ナイフを使って『バトニング』という作業をし、細い薪をたくさん準備します。
バトニングのやり方
バトニングに使用するナイフは、初心者の方はモーラナイフというメーカーの『コンパニオン』が安価で使いやすくおすすめ。





ナイフの使い方に慣れてくれば、『ガーバーグ』など、より薪割りに適したフルタングモデルも検討すると良いでしょう
小さいものから大きなものへ徐々に薪を追加すると、焚き火をコントロールしやすいです。薪と着火剤をうまく配置すれば、簡単に火をつけられます。着火剤は環境に優しいものがおすすめです。環境への配慮は未来のキャンプ場を守ることにつながります。
着火する


焚き火をはじめるときには、着火する工程がとても重要です。適量の着火剤を使い、小枝や薄い薪から火を付けると火が起こりやすくなります。火がしっかりと付いたら徐々に大きな薪を追加していき、炎が安定したら成功です。着火するときには、風が直接火種に当たらないように注意しましょう。
着火方法はさまざまです。なかでもマッチやライターは安全に着火できます。ファイヤースターター(金属を削る着火道具)は燃料が不要で長く使えるので、焚き火に慣れてきた際に使ってみるのも良いかもしれません。着火剤や焚き付け材として、下記の使用もおすすめです。
- 松ぼっくり:松脂が含まれているので火が付きやすくよく燃える
- 杉の枯葉:乾燥していると非常によく燃える
- 白樺の樹皮:油分が多く含まれており、長時間よく燃える
- 麻ヒモ:ほぐして使うと火が付きやすくなる
- フェザースティック:ナイフで薄く削り表面積を増やすと効率的に着火できる
フェザースティック


火の調整をする
火の調整は、快適で安全な焚き火を楽しむために重要です。火の大きさをコントロールするには、薪の量を適切に調整する必要があります。風の向きや強さを考えて薪を配置し、火が大きくなりすぎないように注意が必要です。焚き火の炎を安定させるためには、薪をときどき動かしたり、向きを変えたりします。



風が強くて危険な時は、焚き火を諦めましょう
薪を密集させたり離したりすれば、火力の調整が可能です。火吹き棒やうちわで空気を送ったりして火の勢いを調整する方法もあります。火の勢いが弱くなったら、乾燥した枝などを追加すると良いです。火の管理を丁寧に行うことで、より安全に焚き火ができ、楽しい時間を過ごせます。
焚き火の薪の選び方と管理方法


焚き火を楽しむときは、良い薪選びと適切な管理方法が大切です。薪選びにおいては、硬い木材と軟らかい木材の特性を理解し、状況に応じて使い分ける必要があります。薪の種類と選び方、保管と乾燥方法について詳しく説明します。
薪の種類と選び方
薪には硬さや燃焼時間、熱量、火の付きやすさに違いがあるため、焚き火では薪の選択がとても大切です。薪の選び方とポイントを以下にまとめました。
薪の種類 | 特徴 | 選び方のポイント |
広葉樹の薪 | 火持ちが良く、強い火力を長時間保つ。煙や火の粉が少ないため、調理に向いている。 | 亀裂が入っていたり、軽いものは乾燥が進んでいます。2本で叩いた時に高い音がなるのも乾燥している特徴です。 |
針葉樹の薪 | 火が付きやすく、素早く燃える。焚き火の立ち上げに向いているが、燃焼時間が短い。火の粉が多いので注意が必要。 | 主に広葉樹と同様で、重量や音。乾燥すると樹脂(ヤニ)が固まって白っぽくなる。 |
加工木材の薪 | 工場などで出た端材や、不要になった木材を利用。安価で手に入りやすいが、釘や化学物質が含まれている場合がある。 | 化学処理されていない未塗装の木材を選び、釘などの異物が含まれていないことを確認する。調理には使用せず、焚き火専用にするのが良い。 |
火付けには、燃えやすく薪割りもしやすい針葉樹を、炎が安定してきたら広葉樹を入れるのが理想です。
湿った薪は煙が多く不完全燃焼を引き起こすので、焚き火を不快なものにしてしまいます。湿気が多い地域では、カビや虫の問題が少ない薪を選ぶことが望ましいです。薪の大きさが均一であると、均等に燃焼しやすくなります。薪選びは、香りや音の特性も楽しみの一つ。好みの焚き火スタイルに合った薪を選びましょう。
薪の保管と乾燥方法
焚き火を成功させる秘訣は、薪の保管と乾燥にあります。快適な焚き火をするためには、しっかり乾燥した薪を使うことが大切です。適切に保管され、よく乾燥した薪は火が付きやすく、煙も少なく、長時間燃えます。保管するときは、風通しがよく雨風をしのげる屋根付きの場所が最適です。
薪を地面から浮かせて積むことで、湿気を防げます。防水カバーを使用して雨や雪から薪を保護するのも良い手段です。薪を十分に乾燥させるためには、最低でも半年から1年以上の時間を要します。乾燥度をチェックするには、薪を割って内部の湿度を見たり、乾燥度を測る含水率計を使用すると良いです。
長期間保管する薪は、『乾燥』『防虫』『カビ』に注意する必要があります。乾燥した薪は軽くて割れ目があり、たたくと乾いた音がするのが特徴です。正しく保管すれば、焚き火に最適な薪を用意できます。
焚き火の安全対策


焚き火を安全に楽しむためには、注意点を守った安全対策がとても重要です。焚き火の注意点について詳しく説明します。
風向きと周囲の状況を常にチェックする
安全に楽しく焚き火を行うためには、風向きと周囲の状況を常に意識することが大切です。風は火の広がりに大きく影響するため、風の強さや方向を定期的に確認する必要があります。万が一のときに火が周囲に燃え広がらないように、燃えやすい素材が周囲にないかの確認も必須です。
焚き火の煙が他人に迷惑をかけないか、風向きや周りの人との位置を工夫すると、トラブルを未然に防げます。焚き火をするときは、周囲の状況をよく見て、環境を整えてからはじめましょう。
火を扱う際の注意点を知る
火の扱いにおける注意点を知ることは、焚き火の安全を守る上でとても重要です。火を扱うときには、以下の点に特に注意する必要があります。
- 火の周りに燃えるものを置かないようにする
- 子どもやペットが火に近づかないように注意する
- 火をつけるときには防風対策を施す
- 体に炎や火花が直接触れないようにする
- 常に消火用の水や砂を用意しておく
- 一度に大量の薪を追加しないようにする
- 焚き火を放置しないようにする
- 焚き火の近くでのアルコールの摂取を控える
- 強風時は焚き火を控える
火が燃え広がる危険を防ぐため、火の周囲には燃えるものを置かないようにしましょう。子どもやペットが火に近づかないようにすることも大切です。やけどをしたり、火事を起こしたりするリスクを避けられます。火をつけるときには火の粉を飛ばさないよう、防風対策をするのがおすすめです。
強すぎない風であれば金属製の焚き火リフレクターや、木で作ったリフレクターも防風効果があります。





黒色は見た目がかっこいいのですが、内側がシルバーの方が熱反射が良く、暖かさを感じやすいです
やけどを防ぐため、体に炎や火花が直接触れないように気をつけることも忘れてはなりません。燃え広がったときに備えて、常に消火用の水や砂を用意しておくと安心です。一度に大量の薪を燃やすと、火力が大きくなってコントロールできない場合があるので、薪は少しずつ追加しましょう。


焚き火をしているときに、そばを離れると危険です。絶対に放置してはいけません。飲酒してうとうとしている間に、焚き火の火の粉が周囲に飛散し、消防車がキャンプ場に来たケースを目撃したことがあります。
強風時は焚き火を控え、火遊びは厳禁であることを忘れず、安全に焚き火を楽しみましょう。
焚き火の後片付けの方法


焚き火の後片付けは、正しい方法で行うことが求められます。焚き火を楽しんだ後の片付けは、環境への配慮と安全確保のためにも欠かせないプロセスです。焚き火の後片付けの方法について詳しく説明します。
焚き火の消火方法
焚き火を終えた後は、安全に正しく消火することが大切です。状況に応じて適切な方法を選びましょう。焚き火の消火には以下の方法があります。
- 完全燃焼させる
- 火消しつぼや火消し袋を使う
- バケツの水に浸ける
時間に余裕があり、周りの環境に配慮できる場合は、薪が燃え尽きるまで待って完全燃焼させる方法が理想的です。燃え残りが少なく、後片付けが楽になります。火消しつぼや火消し袋を使うと安全に消火でき、環境にも優しい方法です。蓋をして放置するだけで簡単に消火できます。


火消しつぼや火消し袋がない場合は、バケツにたっぷりの水をくみ、炭や薪を水に浸けるのも一つの方法です。水に浸けるだけで安全に消火できます。どの方法でも、火が完全に消えているかの確認が必要です。水をかけての消火は、灰が飛散するのでおすすめできません。
焚き火台を使用する場合、水をかけると急激な温度変化で破損する可能性もあります。砂や土をかける場合は注意が必要です。場所によっては環境を損なう可能性があります。砂や土が足りないと火種が残り、とても危険です。消火後の灰は、周囲の自然に影響を与えないように適切に処理することが求められます。
焚き火の痕跡と灰の後処理方法
焚き火の後の焼けた痕跡と灰の後処理を行うときは、環境への配慮も重要です。完全に消火したことを確認したあとは、状況によっては灰を冷水でしっかりと冷やすと安全に処理できます。キャンプ場では、灰捨て場が用意されていることが一般的です。灰捨て場がある場合は、決められた場所に処理します。
灰捨て場へ処理するときは、冷水で冷ます必要はありませんが、完全に火が消えていることの確認が必要です。灰捨て場がない場合やキャンプ場以外で焚き火をしたときは、火消しつぼや火消し袋を使って灰を持ち帰ります。持ち帰った灰は、自治体の指示に従って可燃ごみまたは不燃ごみとして処分すると良いです。
焚き火で発生した灰は、一見自然のものなので土に埋めても問題がないように見えます。しかし、土壌や環境へ悪影響をおよぼす可能性があるので、土に埋める方法は避けましょう。少量の灰であれば、肥料などにリサイクルする方法もあります。



焚き火台を川で洗うのも、魚たちによくないのでやめましょう
灰の処理は、飛散を防ぐために風のない状態で行うと良いです。地面の灰や焼けた痕跡は、土をかけて元の状態に戻し自然環境を保ちます。他の人たちも気持ちよく自然を楽しむことができるよう配慮して焚き火を楽しみましょう。
まとめ


焚き火を楽しむには、事前準備と正しい知識が不可欠です。必要な道具をそろえ、適切な場所選びに加えて地域の法規制を把握することが求められます。快適で楽しいアウトドアライフを満喫するには、着火方法や薪の選び方、管理方法を理解し、安全な焚き火への心がけが大事です。
環境や安全のためには、完全に火が消えたかの確認や、自然を守るために配慮した後片付けも忘れてはなりません。焚き火は準備から片付けまで、手順を守ることが大切です。自分だけでなく周囲の安全と自然環境を守るため、責任ある行動を心がけましょう。


コメント