【雪中キャンプ・ソロキャンプ】役立つ実践テクニック6選と緊急時の対処法

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こんにちは。

ソロキャンプ暦15年、キャンプインストラクターのすけさんです。

雪中キャンプを安全に楽しむためには、魅力とリスクを理解することが重要です。本記事では、雪中キャンプの準備やテクニック、テント設営のコツ、緊急時の対処方法などを紹介します。

記事を読めば、雪中キャンプを安全に楽しむための知識が身に付きます。準備万端で冬のアウトドアを楽しみましょう!

このブログの管理人
すけさん
現役ソロキャンパー
  • 日本キャンプ協会公認インストラクター
  • JBS認定ブッシュクラフトアドバイザー
  • ソロキャンプ歴15年
  • モットーは来た時よりも美しく!
目次

雪中キャンプの基礎知識

雪中キャンプは特別な体験ができるのが魅力ですが、通常のキャンプに比べて高いスキルと知識が求められます。リスクを理解し、適切な準備と対策が、安全な雪中キャンプの鍵です。

すけさん

冬のソロキャンプが問題なく実行できるようになってから、雪中に挑戦してみたいですね

雪中キャンプの魅力

雪中キャンプの魅力は、なんといっても冬の美しい景色と静けさを楽しめることです。雪に覆われた自然の中で、日常では感じられない静寂や爽快な空気を満喫できます

  • 焚き火にあたりながら眺める銀世界、木に積もった雪はあまりに幻想的
  • 人が少なく静か、鳥の鳴き声が綺麗に聞こえる
  • 雪景色の中、朝起きて飲むコーヒーは格別!
  • 枝に積もった雪がパラパラ落ちてくる音や景色
  • 雪の上にランタンを置くとオレンジ色に照らされてめちゃくちゃ綺麗
  • 雪だるま作りにソリ遊びを楽しめる
すけさん

雪中キャンプでは、ぜひ雪でオイルランタンを囲ってみてほしいです!

特別な雪景色の中で写真撮影したりするのも魅力の一つです。焚き火や暖房器具を駆使した快適なキャンプ環境を作り出す経験もできます。冬のキャンプ場は人が少ないため、プライバシーが確保され、静かにゆっくりと過ごせるのは大きなメリットです。

雪中キャンプのリスク

雪中キャンプはとても魅力的ですが、多くのリスクが伴います。リスクを理解し、適切に管理することが安全な雪中キャンプには不可欠です。雪中キャンプで考えられるリスクには、以下があります。

  • 低体温症や凍傷になる危険がある
  • 天気が急変しやすく予期せぬ状況に陥る可能性がある
  • 雪崩や落雪の危険性がある
  • 視界が悪くなり方向感覚を失う可能性がある
  • 暖房や焚き火による一酸化炭素中毒の危険がある
  • 積雪によるテントの破損や倒壊の可能性がある
  • 救助が必要なときに救助隊の到着が遅れる可能性がある
  • 食料や水の凍結により栄養と水分を適切に摂取できなくなる

降雪時はテントの崩壊を防ぐため、数時間おきに雪おろしをする必要もあり、場合によってはほとんど夜寝れないことも十分ありえます。

すけさん

幕内で薪ストーブ使用時にテントが崩壊すると、燃えたり火傷をすることもあります

『冷え』に対する対策だけでは不十分。通常のキャンプでは考えなくてよい、地面の不安定さや雪の重さによるテント、タープの崩壊、道中の通行止めなど色々頭に入れておく必要があります。

雪中キャンプの準備

積雪予報と気温の確認は、雪中キャンプの安全に不可欠です。準備と対策を適切に行えば、雪中キャンプの楽しみは格段に増します。雪中キャンプの準備や対策を以下に示します。

  • 積雪予報と気温、風速を確認して計画を立てる
  • 雪中キャンプに必要な装備を準備する
  • 雪中キャンプにあったら便利な装備を理解する
  • 防寒対策を万全にする
  • 食料や水の凍結防止対策を万全にする

積雪予報と気温、風速を確認して計画を立てる

積雪予報と気温、風速の確認は、雪中キャンプの安全に不可欠です。積雪予報をチェックすることで、目的地の雪の状態を事前に把握できます。1m以上雪が積もる多雪地帯でのキャンプには、テントの選択や防寒靴などの適切な装備の準備が必要です。

すけさん

雪質にもよりますが、風速5m以上ぐらいになると吹雪が発生、視界が悪くなり、テントの固定も特に注意が必要になります

雪が降り続けるか、止むかでも雪中キャンプの難易度は変わります。できれば雪が止んでいる時の方が、テント、タープへの積雪の心配がなくなり、雪中キャンプしやすいです。

夜間の最低気温にも注意を払う必要があります。凍傷や体温低下といったリスクを軽減するためには、防寒対策を忘れてはいけません。保温性に優れた寝袋や断熱マットなど、防寒具の準備は必須です。突然の天候の変化にも柔軟に対応するためには、行動計画をしっかりと立てておきます。

テントの設営には『地ならし』などの作業が必要、結構時間がかかり、体力も奪われます。冬は日照時間が短く、設営や撤収を日没前に行えるよう余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

雪中キャンプに必要な装備

安全で快適な雪中キャンプを行うには、適切な装備が求められます。リスクを軽減し、雪の中でも楽しむために必要なアイテムは以下のとおりです。

高品質なテント
お持ちのテントでよいのですが、降雪があることを考えるとオススメはティピー型。
適切な温度定格の寝袋
最重要アイテムのひとつ、寝袋には快適使用温度と下限温度というものがあります。目安にするのは快適使用温度。快適使用温度+5度くらいまでに対応できると考えます。
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断熱性の高いマット
寝袋と共に最重要アイテム。地面からの底冷え対策をマットでしっかり行う必要があります。マットの選定には『R値』というものを参考にします。
R値:断熱力を評価する指標。R値が高いほど断熱力が高く、雪中キャンプに向いている。目安として雪中キャンプでは最低でもR値4以上を選ぶ。マットを重ねることでR値を加算できます。
すけさん

僕はマットを重ねてR値8ぐらいにしています

シャベル、雪用ペグ
シャベルはサイトの整地やスタック時の雪かきに。ペグの選定は、雪が浅く、少し掘れば地面までペグが届く場合は鍛造ペグ、雪が深い場合は農業用プラペグやU字スノーペグを使用します。
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木の板
ポールの下に敷いて沈み込みを防止したり、薪ストーブの下に敷き(断熱シート併用)、下の雪が溶けて、ストーブが傾いたりするのを防止します。
スノーブラシ
テントの上に積もった雪を落とします。
防水・保温衣類、中間着、保温下着
衣類はレイヤリングが基本、ベースレイヤーは保温、吸水、透湿に優れたメリノウールがオススメ。ミドルレイヤーは保温性の高いフリース、アウターは撥水素材や風を通さない素材のものを。
すけさん

濡れるので、衣類は多めに持っていきましょう

防寒手袋
水を通さず、透湿性に優れたものがよい。防寒テムレスは内側が起毛処理されており暖かいです。

雪中キャンプのための装備は、安全に対する保証であり、防寒対策を万全にする上での基本となります。気温が低いとバッテリーの消耗が激しいので、保温できるもので包んだり、モバイルバッテリーやポータブル電源もあると安心です。

ソロキャンプの基本道具を解説!
» ソロキャンプ基本の道具12選

雪中キャンプにあったら便利な装備

必須とはいえないまでも持っておくと便利な装備もありますので紹介します。

スノーシュー、かんじき
これを着用することで、足が雪にめり込むことを抑制。目的のサイトまで歩くのに使用したり、ある程度の地ならしをするのに使用します。
解氷スプレー
フロントガラスの解氷に使用、撥水効果により再凍結も防止します。
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焚き火リフレクター
焚き火で暖をとるのに使用します。あるとないとでは暖かさにかなりの差が。薪ストーブの背面に設置したりもします。
運搬用ソリ
サイトまでが遠い場合の荷物の運搬用や、荷物置き場に使用します
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耳までカバーできる帽子(パイロットキャップ)
頭から熱が逃げるのを抑制、耳のちぎれそうな痛みから解放されます。
指なし手袋
主に幕内で使用、指先が出ているので手袋しながらスマホを触れます
ポータブル電源
主に就寝時の電気毛布に使用することが多いポタ電。あればかなり安心できます。

防寒対策を万全にする

雪中キャンプを快適に過ごすためには、適切な防寒対策が重要です。体温が低下すると凍傷や低体温症のリスクが高まるため、保温性の高い素材の衣類を選ぶ必要があります。ウールやフリース、ダウン素材は特におすすめです。防水透湿性のあるアウターは、雪や雨から守りつつ、体温の逃げを防いでくれます。

足元や頭部は体温が逃げやすい部分なので、断熱性の高いブーツや靴下、防寒用の帽子やネックウォーマーを活用すると良いです。睡眠時には寝袋と断熱性のマットが体温を保つのに役立ちます。ポータブルストーブなどの暖房器具を安全に使えば、寒さをしのぐことが可能です。

すけさん

『マグマ』の靴下用を貼ると、地面からの冷気がかなり抑制できます

雪中で作業する時の手袋には『防寒テムレス』がオススメ。内側起毛で暖かく、タイヤチェーンを装着する時や、焚き火台を洗ったりする時にも使えます。

すけさん

冬の洗車にも使っています

活動中には体を動かして血流を促すことも重要ですが、汗をかいたら湿った衣類で寒くならないように早めに着替えます。体内から暖を取るために温かい飲み物や食べ物を摂ることも効果的です。状況に合わせた防寒対策を行えば、雪中キャンプを安全かつ楽しく過ごせます。

食料や水の凍結防止対策を万全にする

雪中キャンプで快適に過ごすためには、食料や水の凍結防止対策は欠かせません。寒冷地でのキャンプでは、食料や水が凍ってしまうと使用できなくなるリスクがあります。食料を保護するためには、断熱材を使用して包んだり、地面に直接置かないようにしたりする工夫が効果的です。

冬にクーラーボックスは必要ないと思われるかもしれませんが、食材を凍らせないためにもクーラーボックスは必要です。

水筒に断熱カバーを取り付けるのも凍結防止対策になります。体と一緒に寝袋の中で温める方法や、暖房器具を利用して保温する方法も有効です。加熱可能な非常用食料を備えておくと、万が一の状況にも対応できます。凍結防止対策をすることで、厳しい環境下でも食料や水の凍結を防ぎ、楽しい雪中キャンプを続けることが可能です。

すけさん

寝るときナルゲンボトルや、クリーンカンティーンにお湯を入れて湯たんぽ代わりにすると、翌朝凍結なしで使えます!

雪が降るときは車のワイパーは立てておくのが基本。そうすることで翌朝ワイパーが凍結して動かなくなるのを防ぎます。

一方で豪雪地域などでは、立てることによってむしろ破損してしまうこともあるそうです。そのような地域では管理人さんに相談してみると良いと思います。

雪中キャンプでのテント設営のコツ

雪中キャンプでテントを設営するときには、いくつかの大切なコツがあります。快適で安全な雪中キャンプを楽しむためのコツは、以下のとおりです。

  • 雪中キャンプに適したテントを選ぶ
  • 安全な場所を選び、風向きを考慮して設営の向きを考える
  • 地ならしをする
  • 雪用のペグやアンカーを使う

こちらの記事では基本的なテントの張り方を解説
» 【初心者向け】基本のテントの張り方とは?よくある失敗と対策を解説

雪中キャンプに適したテントを選ぶ

雪中キャンプを行うのに適しているのは『ティピー型』と呼ばれるテントです。雪質にもよりますが、形状的に雪が積もりにくく、風にも強いです。

すけさん

雪中キャンプは、ティピー型で薪ストーブを使うのが主流ですね

人気メーカーの薪ストーブレビュー記事はこちら!
»【オススメ!】Winnerwell Nomad View Mサイズを徹底レビュー!

ティピー型:WAQ Alpha T/C SOLO DX

メリットデメリット
雪が下に流れるため積もりにくい
風に強い
設営が簡単
スカート付きや煙突穴を装備したモデルも多い
しっかりペグを打たないと自立しない
デッドスペースが多

オススメのティピーテント、WAQ Alpha T/C SOLO DXのレビュー記事はこちら!
»【レビュー】ソロキャンプ初心者にオススメ!『WAQ Alpha T/C SOLO DX』を徹底レビュー

ドーム型:オガワステイシーST-II

メリットデメリット
ペグダウンしなくても自立する
フロアがあるため水濡れの心配がない
ポリエステル素材のものが多く、乾燥させやすい
耐水圧が比較的高い
雪が積もりやすく重みに耐えられない可能性あり
ポリエステルは火の粉に弱い

安全な場所を選び、風向きを考慮してテントの向きを考える

雪中キャンプを成功させるためには、安全な場所選びが重要です。キャンプ中の安全の確保や、万が一の緊急事態へ迅速に対応できます。

雪崩の危険が少ない場所を選び、木のすぐ下は避けるようにしましょう。上からまとまった雪が落ちてきて非常に危険です。

テントの形状によっては、風向きを考慮して設営する必要があります。景観を意識すると共に、風をまともに受けない向きに設営しましょう

すけさん

初めて利用するキャンプ場の場合、風向きを管理人さんに確認しましょう。

快適に眠るためには、安定しやすい平らな地面をテントの張る場所に選ぶと良いです。寝る時に傾斜していると睡眠の質に大きく影響します

救助が簡単な場所や通信ができる場所を選ぶと、万が一のときでも迅速な対応や連絡ができて安心です。さまざまなリスクを踏まえて適切な場所を選べば、安心してキャンプを楽しめます。

地ならしをする

雪中キャンプで、テントを設営するときに重要な作業は地ならしです。快適かつ安全にキャンプするのに欠かせません。地面を平らに固めることで、テントの安定性が高まります。テント内の生活空間がより快適になり、思わぬ転倒を防ぐことが可能です。

すけさん

この工程は手抜きしてはいけないです!

雪が柔らかいときは、シャベルや足を使って押し固め、地面の傾斜や凹凸を平らにならします。しっかり踏み固めないとテント内が凸凹になります。

雪上でもテントを安全かつ効率的に設営するために、地ならしの手順は重要です。雪用ペグやアンカーを地面に固定するときに、地面が硬く平らでないとしっかりと固定できません。テントの設営前に必ず行いましょう。

雪用のペグを使う

雪中キャンプでテントを固定するには、雪用のペグを使用します。通常のペグとは異なり、ひっかかりがあるため簡単に抜けにくい形状になっています。雪に埋めるので内側に雪が詰まり、固定力が増すものもあります。

形状や素材はさまざまで、雪の状態に応じて適切なペグを選ぶことが大切です。硬い雪には頑丈なペグが最適であり、柔らかい雪の場合は表面積が広いペグが適しています。

雪中キャンプでは、雪深い場合は引っ掛かりがあり抜けにくい農業用プラペグ、雪が浅い場合は少し雪を掘って鍛造ペグを使用します。

すけさん

長さは30cm以上はほしいです

農業用プラペグ

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雪深く雪質が柔らかく、地面までペグが届かないときに使います。

U字ペグ

やや硬めの雪上で使います。

鍛造ペグ

ガチガチに雪が固まっていて、打ち込んでもペグがしっかり効く場所で使います。

雪中キャンプの実践テクニック

雪中キャンプは通常のキャンプと違い、特有の技術や知識が求められます。実践的なテクニックにより、雪という特別な環境での快適性や安全性の確保が可能です。体験や工夫を活かすテクニックは、計画的な準備と正しい知識が基盤になります。具体的な雪中キャンプの実践テクニックを4つ解説します。

  • ペグダウンの方法
  • 抜けないペグの抜き方
  • 焚き火と暖房の方法
  • 暖かく寝る方法
  • 雪中での調理方法
  • 雪遊びやアクティビティの方法

ペグダウンの方法

雪中キャンプにおいてペグダウンは非常に重要です。強い風や雪の重みから、テントの崩壊を防がないといけません。固い土の地面へのペグダウンとは異なるギア、方法を紹介します。

農業用プラペグを使う注意点

農業用プラペグはプラスチックでできているので、金属製のハンマーで叩くと壊れます。手で押し込むか、ゴムハンマーなど使用しましょう。

すけさん

僕は薪で軽く叩いたりします

薪にロープを結んで埋める方法

薪にロープを結んで、薪ごと雪の中に埋め、さらに上に雪を乗せて踏み固める方法もあり、同様に穴の空いたU字ペグの穴にロープを通し、雪の中に埋め、雪を乗せて踏み固める方法もあります。

STEP
雪を掘ってロープを結んだ薪を埋める
STEP
その上に雪をかける
STEP
しっかり踏み固める

ロープを強く引っ張っても抜けないことを確認します。

U字ペグにロープを結んで埋める方法

同様にU字ペグを使って埋める手順。翌朝はペグ周辺は凍っていたりしますので、取り出す時にも鉄製のシャベルは必須です。

STEP
ペグの穴にロープを通して結ぶ
STEP
雪を掘ってペグを置く
STEP
その上に雪をかける
STEP
しっかり踏み固める

テントのハトメやループが小さくて、プラペグやU字ペグが通らない場合もあるかと思います。

そんな時はロープで輪っかを作成、写真のように輪っかをハトメに通してペグダウンする方法もあります。

輪っかを作ってペグダウンする方法

STEP
ロープで輪っかを作る
すけさん

輪っかを作る結び方は、本結びで良いです

STEP
ループに輪っかを通す
STEP
片方を反対の穴に通す
STEP
引っ張る
STEP
ペグを打つ

短いペグしか持っていない場合は2本使い、クロスにして使います。しっかりと雪を踏み固めないと効かないので注意するのと、ペグはたくさん必要になります。

すけさん

寝袋に入って寝ている間にテントが倒壊したら、雪の重みで最悪身動き取れません、ペグダウンは確実に!

山間部では天候も変化しやすく、昼間は穏やかな天候でも夜に急変することもあります。テントのガイロープは全て張り、薪ストーブを使用する場合も煙突をガイロープで確実にペグダウンしましょう。

抜けないペグの抜き方

農業用プラペグはかえしが付いているため、抜けにくいのですが、逆に言えば抜きにくいです。翌朝はペグ周囲が凍っていることも多いです。そのような場合はお湯をかけるとよいです。

すけさん

湯たんぽのお湯があれば利用できますね!

STEP
ペグの頭部分までショベルなどで掘って露出させる

埋まって見えないペグにお湯をかけると、無駄にお湯を消費します。ある程度ペグの頭が見えるまでは掘り出します。

STEP
ペグの背の部分にお湯が伝っていくイメージでお湯をかける
すけさん

うまくお湯をかけるとあっさり抜けますよ

お湯が準備できないときは、鉄スコップで掘り出しましょう。

焚き火と暖房の方法

焚き火をするときや暖房器具を使うときは、十分な準備と安全対策が必要です。火をつけるためには、乾燥した薪と火起こし用の道具が必須となります。雪上では、焚き火台を安定して使えるように設置する工夫が大切です。焚き火台や薪ストーブの下に板を敷くことで雪の上でも安定させられます。

薪ストーブを雪の上にそのまま置いたら、熱でストーブ下部の雪が溶けて、ストーブが下がっていきます。安定感に欠け、危険です

板を敷いて

その上に遮熱シートを敷いて、薪ストーブ設置

※薪ストーブの使用を推奨するものではありません。

すけさん

遮熱シートを敷かないと、ストーブの熱で板が燃える可能性があります

板を敷いた場合、下記のように板の下の雪は溶けず、板の周囲の雪が多少溶けますが特に問題はないです。気になる場合雪で埋めれば良いです。

風が強いときは、リフレクターの設置や自然の環境を利用しましょう。石油ストーブなどの暖房器具も、寒い環境下でのキャンプには有効です。暖房器を使うときには、燃料を十分に用意し、一酸化炭素中毒防止のために換気をする必要があります。

特にテント内で暖房器具を使う場合は、睡眠時には使用を避け、起床時や活動時のみに使うよう制限しましょう。焚き火などをする場合、テントを設営する位置は、煙がキャンプサイトに流れ込まないように配慮することも大切です。焚き火や暖房を使うときのポイントを実践すれば、快適で安全な雪中キャンプを楽しめます。

暖かく寝る方法

寒い雪中キャンプでは、快適に過ごすために暖かく寝ることが重要です。適切な寝具と衣服を用意し、寝る前の体の温め方にも注意を払う必要があります。寝袋は真冬でも対応できるものを選び、下には断熱性が高いマットを敷いて、寒さから身を守るのが基本です。

就寝時の寒さ対策

  • 最低気温に対応した寝袋を選択する
  • 適切なマットを使用、重ねて使用しR値を稼ぐ。(R値は最低でも4以上は欲しい)
  • コットを使用し雪面から距離をとる
  • コット下に冷気を流さない、少しでも遮断する目的でザックやテント収納袋などをコットの下に入れる
  • 湯たんぽや豆炭あんかを使用する
  • ナルゲンボトルやクリーンカンティーンを湯たんぽ代わりに使用する
すけさん

薪ストーブを使用している場合、就寝前には必ず消しましょう!

僕は雪中キャンプでは、寝袋はカリンシアのディフェンス6、マットはサーマレストのZライトソル+NaturehikeのR値5.8のエアマットを使っています(トータルR値7.8)

マット2枚重ね

コットの下にコーヒー袋を敷き、コットの沈み込み防止+地面からの冷気を多少遮ることもできます。

寝袋に入る前には体を温めておくと効果的で、運動や暖かい飲み物を摂取する方法もあります。着る服は体から出る湿気でぬれないよう、乾いたものを選びましょう。湯たんぽやホットパックを寝袋の中に入れることで、足元や体を暖かく保てます。テント内では、安全に配慮しつつ、小型のヒーターを使用するのも一つの方法です。

頭や首は熱を逃しやすい部分なので、帽子や目出し帽を着用すると、体温を保ちやすくなります。足元も特に冷えやすいので、靴下は厚手のものがおすすめです。寝袋を二重に使うことも検討してください。夜間の体温維持にはエネルギーが必要なため、就寝前にはスナックなどの軽食を摂るのも良いです。

» ソロキャンプの夜の過ごし方

雪中での調理方法

雪中での調理は、周囲の環境を見て慎重に行う必要があります。外での調理は雪や風の影響を受けやすく、適切な道具選びと準備が大切です。防風設計のストーブは風による火の不安定さを軽減します。冬は冷えに強いホワイトガソリンのような燃料がおすすめです。

すけさん

そもそも着火させるのに『マッチ』をお忘れなく。ライターは冷えると使えない可能性があります

調理の熱源例

  • 焚き火を使用する
  • ホワイトガソリンとバーナーを使用する
  • 薪ストーブを使用する
  • 石油ストーブを使用する
  • パワーガスを使用する

一般的なCB缶はOD缶より寒さに弱いです。SOTOのパワーガスはプロパン混入によりレギュラーガスよりは寒冷地に適しています。

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すけさん

マイナス5°の環境下で、SOTOのST310+スノーピークのパワーガスで問題なく使用できました

火を使わない料理や事前に調理しておいた食品の利用も検討しましょう。調理器具は厚手で熱伝導率が高いものを選び、食材は凍結に耐えられるものを選んで適切に保管することも大切です。寒い中での調理では、暖かい手袋の着用をおすすめします。

氷点下でのアルコールストーブの使用について、マイナス5°では問題なく使用できました。普段ガスをあまり使わない人は、朝のコーヒーを作るのに便利かもしれません。

焚き火で調理をする場合、風防を使用して炎が安定するようにすると、調理をしやすくなります。雪中での調理のポイントに気をつけることで、安全かつ快適に雪中での調理が可能です。

雪遊びやアクティビティの方法

雪遊びやアクティビティは、冬の自然を満喫する絶好の機会です。寒い季節ならではのアウトドア体験は、心も体もリフレッシュできます。雪のある場所では、いろいろな遊びやアクティビティが楽しめるので、雪中キャンプのときに試してみましょう。雪遊びやアクティビティには以下のものがあります。

  • 雪だるま作り:基本の雪遊びとして子どもから大人まで楽しめる
  • ハイキング:スノーシューを履いて自然を散策する
  • スキーやスノーボード:斜面を滑走する
  • ソリ遊び:ソリやチューブを使って滑る
  • 雪合戦:グループで雪球を投げ合って遊ぶ
  • アイススケート:凍った湖や専用リンクでスケートを楽しむ
  • イグルー作り:雪を固めて小屋を作り、シェルター体験をする
  • スノーモービル:雪上車でのスリルある走行体験を楽しむ
  • アイスフィッシング:凍った湖での釣りを体験する
  • 雪中瞑想:静かな雪景色の中でリラックスする
  • 写真撮影:雪景色をバックにした写真や動物の足跡を撮影する
  • スノーキャットツアー:特殊な車両での雪山探索ツアーを楽しむ
  • ノルディックスキー:クロスカントリースキーでの平地や起伏のある地形を散策する

雪遊びやアクティビティは、ソロキャンプを楽しくすると同時に、季節を問わずアウトドアを楽しめるような工夫にもつながります。雪中キャンプを計画するときには、雪遊びやアクティビティも体験できる充実したキャンプ計画にしてみましょう。

» ソロキャンプの楽しみ方と楽しむコツを解説!

雪中キャンプの緊急時の対処法

雪中キャンプを楽しむときには、何よりも安全が第一です。緊急事態に備えて対処法を知っておくことは、キャンプを楽しむために欠かせません。緊急時に落ち着いて対応できるよう、対処法のポイントを把握し、事前に準備しておくと安心して雪中キャンプを楽しめます。

雪中キャンプ初心者さんはテントサイトから車までが近い、もしくは横付けできるキャンプ場がオススメ。いざというとき車に避難ができます。

重要なのは、早めに危険を認知することです。いつでも外部と連絡が取れるようにする必要があります。体調の変化に気付けるように深酒は禁止し、降雪量、風の強さによってはすぐに避難できるようにしておきましょう

栄養価が高い食料と水は体力の維持に欠かせないため、十分な量を用意しておくと安心です。緊急信号用のホイッスルやSOS信号の使い方、基本的な応急処置の知識は安全確保に役立ちます。状況が悪くなったらすぐに帰れるよう、事前に帰り道を決めておくと良いです。常に安全を第一に考え、楽しいキャンプを実現しましょう。

» ソロキャンプのトラブルについて解説

まとめ

雪中キャンプは、冬の自然を満喫できます。雪や寒さなどの厳しい環境はリスクも伴うので、しっかりとした準備が欠かせません。雪中キャンプを楽しむためには、積雪予報と気温を確認し、適切な装備の準備や防寒対策、事前の計画が重要です。

テントの設置や暖房などの工夫、食事の準備といった、雪中キャンプならではのテクニックを身に付けることをおすすめします。非常事態に対する対応策も大切です。緊急時に備えて適切な知識と対策を理解しておく必要があります。ポイントを押さえて十分に準備を行い、冬の大自然の中での生活を存分に楽しみましょう。

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